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主将の声

柔の道中記(2)  2014年01月21日


「イチ、ニ、サン…」と準備運動の掛け声も日本語です。
ウォーミングアップは寝技の補強なども含めてしっかりと行われていました。

中高生ということもあるかもしれませんが、驚くほど元気良く活動していました。

補強など遅れてしまう生徒がでると、周りの生徒が声を掛けて鼓舞するというシーンがよく見られ、印象的でした。

畳はかなり柔らかく、足が軽く沈んでしまいます。柔道用の畳表を張ったマットといったところでしょうか。
足払いなどが掛けにくく、慣れるには時間がかかりそうです。


私は主に技の説明を行いました。背負投、体落、内股、支釣込足や連絡変化技、抑込技などをデモンストレーションしました。
まだまだこれからの中高生選手たちなので、基本的なポイントをしっかりと教えるようにし、大学の授業の補助員で学んだ小野沢先生の技の説明方法をそのまま用いるようにして講習を行いました。言葉が完璧ではないので、左右両方を見せることにしました。

3日間を通して、
昼間は投技・固技ともに技の練習をしっかりと行い、乱取り中心の練習は夕食後に行われました。ディナーの後に乱取りというのは日本ではあまり見られないかもしれませんね。シンガポールの日は長いのですが。

柔の道中記(2)01
太鼓もあります。

その他にもトレーニングやIJF新ルールの講習、最終日には新ルールでの試合も行われました。

柔の道中記(2)02

生徒たちは非常に稽古熱心で、個別に様々な質問をしてきてくれました。技術的なものだけでなく、日本の柔道文化などについても聞かれ、生徒たちの学びたいという気持ちがひしひしと伝わってきました。


28日の夕方には先生が指導するS A Judo Academyの練習に参加させてもらいました。幼児から社会人まで、駐在している日本人の方や4月から日本の強豪校に柔道留学するというオーストラリア代表の高校生など、様々な経歴の人たちが一緒に稽古を積んでいます。



様々なところで言われていることかもしれませんが、今回のシンガポールでの柔道活動を通して、柔道衣1着あればコミュニケーションができるということを改めて実感し、柔道のもつ力強さを再確認することができました。

また、海外で柔道指導・交流するにあたっては、まず日本で正しく学ぶことが重要であると感じました。
早稲田大学柔道部の活動の中で学んだことが活かせる場面が数多くありました。


嘉納治五郎は講道館から海外への指導者派遣について、
「技術は勿論、学問があって、語学が達者で、説明も出来、話も分かる立派な指導者を外国に行かせたいのである」
と述懐していますが、
これは柔道指導だけに関することではないのだと思います。

どのような場合でも、社会に、そして世界に出るためには、専門とする能力の他に、教養、語学力、説明する能力、さらに人間性などを高めていかなければならないのでしょう。今回の活動を通して感じ得ることができました。

部員の皆にもぜひ海外での経験をしてほしいと思いました。きたるその日のためにも、大学生活、柔道部生活でしっかりと学んでください!4年間はあっという間なので…。

私も得られた経験を糧に精進していきたいと思います。


今回お世話になった皆様、本当にありがとうございました。


柔の道中記(2)03
合宿終了後に。