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コラム『青畳の記憶』~OBからの寄稿文~

第6回: 眠い目をこすりながら寒さに悶えて
金辻真人(平成13年卒)
金辻真人(平成13年卒)
金辻真人(平成13年卒)
東京海上日動 勤務

「起床の時間で〜す」

窓の外は真っ暗な朝5時に1年生から起床のノックが部屋に響く。
寒くて暗い中(当時は寮にエアコンはなく)モゾモゾと布団から起き上がる。

学生時代、朝にめっぽう弱く(未だに弱いが)、午前中の講義は殆ど入れていなかったが、
寒稽古だけは勿論欠席できずなんとか目をこすりながらフラフラと準備を始めた。



始発の電車で高田馬場を目指すと、スキー帰り&終電を逃した学生&社会人が電車におり、意外と混んでいる車内であった。
座席に着くと少しでも睡眠をとるため、すぐに目を閉じたが椅子があったかいが
ドアが開くたびに風が吹き込み身震いしていたのを思い出す。



道場につき、すぐに着替え学内をランニングする。いつも同期の石崎(修ちゃん)が
シャカシャカシャカとジャージの音を響かせ、すごい勢いで私を追い抜いて行った。

ランニングしているといつの間にか辺りが明るくなり、道場に戻ってくるとOBの先輩が
柔道着に着替えて待っており、急いで自分も道着に着替え練習が始まっていった。

当時軽量級であった自分は身体はガリガリで、皮下脂肪がなかったため、
重量級のメンバーの横に座りちょっとでもあったかい場所を常に探していた。

寒い中での練習は足が悴み投げられるとつま先が痛いため、いつもよりも投げられないよう
用心しながら練習していたと記憶している。



練習後、道場近くの「ふくちゃん」(現在はないようだが)で朝から豚汁等の特別朝定食を食べていた。
普段は朝やっていなかったので、地域に支えられながらの寒稽古だったと今だから思える。

朝ごはん&練習後の風呂は本当に暖かく、しんから身体があったまりすっきりした気持ちになったものである。



久しぶりに当時の寒稽古を振り返ってみたが、朝出勤前の7時前に寒稽古に参加頂いていたOBの先輩方には
頭の下がる思いえいっぱいである。
今、自分も会社の転勤で一昨年より横浜に住んでいるが、寒稽古に参加し出社する苦労は計り知れない。



また、眠たい目をこすりながらも、学生時代寒稽古の納会の日にはやりきった充実感をしっかり味わっていた。
この充実感は普段の日常ではなかなか体感することは出来ない。

4年間寒稽古に全て出席(当たり前であるが)した心の強さを持ってすれば、
困難なことが多い社会においてもなんとか一歩一歩前に進むことが出来ている。
更に困難なことに挑戦し続けていきたいとも思っている。



僭越ながら現役学生には、日頃何気なく行っている練習の積み重ね及び寮生活等は、
将来何者にも変えがたい物となって財産になると思います。
自分のやっていることを信じて、自分のやっていることに誇りを持って頑張ってください。

最近、太りすぎた体重(85キロまでいきました)を少し絞り(現在77キロ)ましたが、
更に現役時代に近づけるよう時間を見つけ道場に顔を出したいと思います。
学生時代に道場に顔を出して頂いていたOBの先輩のように少しでも皆さんと汗を流したいと思います。

眠い目をこすりながら寒さに悶えて01


最後に次回のバトンを早慶戦の勝ち抜き合計記録保持者??である、
2期上の永岡先輩に引き継ぎたいと思います。

[2011年01月11日]