十分な筋力発揮ができるぞ、となったなら(筋力向上中でもよし)、
筋の質 を高めるトレーニングを行います。
筋肉の質とは・・・前々回にも紹介したように、
早大柔道部では以下のように考えています。
質の高い筋肉とは、
1.脳の反応を十分に反映することができる筋肉です。
2.大きな負荷がかかっても耐えることのできる(壊れない)筋肉です。
3.身体を動かすためのエネルギーをたくさん溜め込むことのできる筋肉です。
身につけた筋肉を、いわゆる 使える筋肉 に昇華させる必要がある訳ですね。
質を高めるとは、 人間が本来持っている身体の機能を高める ことに他なりません。
身体の動作を支配しているのは脳です。
脳からの指令で筋肉は動いているわけです。
つまり、
1ではA脳からの指令がちゃんと伝わること、
そしてB(無意識下で)指令通りに動くことが目標です。
2では筋の柔軟性がポイントになると考えています。
立位体前屈のような、いわゆるカラダが柔らかいという柔軟性ではありませんよ。
アレは関節およびその周辺組織(関節包や皮膚を含む)の問題です。
求めるのは筋そのものの柔らかさ(弾力)です。
トップアスリートの筋肉を触ったことはありますか?
筋肉モリモリなのに、その筋肉はとても柔らかいんです。
フニャフニャではなく弾力のある柔らかさです。
野生の動物のような しなやかさ のある筋肉です。
ウエイトトレーニングだけではおそらくこの筋肉の状態にはできないでしょう。
おそらくセルフコンディショニングと 柔道 が鍵になるはずです。
柔道をやるのだから、柔道ができる筋肉でなければならないわけです。
3では筋生理学を考慮した科学的なトレーニングが必要です。
そして、スポーツ栄養学を応用していきます。
十分な筋量があっても、エネルギーが溜まらない、貯められないと動けません。
また、エネルギーをうまく使うためには、たくさんの酸素が筋に送られる必要があります。
そう、カラダ中の血管(毛細血管)を発達させる必要があります。
酸素をガンガン筋肉に送る、疲労物質をガンガン流す・・・などですね。
でも、使える筋肉にしただけでは柔道のパフォーマンスは向上しないと思います。
あくまでも 質 を向上させるだけですから。
つづく