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江川トレーナーのコンディショニング講座

2012−2013 トレーナー活動報告  2013年11月09日

まずは2012−2013シーズンの活動報告から。
少し難しい内容ですが、ご覧ください。

活動概要
 早稲田大学柔道部では、主にアスレティックトレーナー業務とストレングスコーチ業務の2つの系統の内容(以下参照)を主体とし、選手の医科学的サポートを行っている。部への帯同の特性から、一人のトレーナーがどちらの内容にも対応できる能力が求められるため、活動に際してはアスレティックトレーナーとストレングスコーチの線引きをとくにせず、包括的に活動を行った。本シーズンでは、ヘッドトレーナーの指示のもと、主に学生トレーナー(卒業生1名、学部生1名)が現場に帯同し活動を行った。大熊学生トレーナーはシーズン中に専門資格を取得したため、学生トレーナーからトレーナーに昇格させ、トレーニングプラン企画、運営の責任を江川ヘッドトレーナーより引き継いだ。これは専門資格を取得したことにより可能になったものである(資格がないと自己判断でのプログラム立案・指導はできない)。

 活動内容は毎日ヘッドトレーナーに報告され、必要に応じてヘッドトレーナーの指導、介入が行われた。ヘッドトレーナーは週1回の練習帯同にて選手の状況を確認し、学生トレーナーに指示を出した。また、朝練、試合や合宿に関しては学生トレーナーがシフト調整を行い、男子合宿、女子合宿、すべての試合にできる限りトレーナーが帯同できるよう配慮した。朝練場所が2カ所に分かれたため、トレーナーを両方の練習場所に配置するように配慮した。また、江川ヘッドトレーナーから陸トレ指導の手法を引き継いだ大熊TRが主にトレーニングプランを作成した。

 11月の全日本にてベスト16の成績を納めたが、2日目の他大学の出場選手との体格差が明確になっていた。ベスト16周辺では柔道が上手いことは当たり前で、絶対的な体格と体力がベースとなり勝敗が左右されている要因となっているのは明白である。柔道部のトレーニング体制はできてきたが、自分自身の身体のことを自らで考えてトレーニングに臨む選手はまだ少ない。やらされているトレーニングでは大きな効果は臨めないため、選手に対するコンディショニング教育が極めて重要な課題となると考えられる。

 柔道部にトレーナーによるサポート体制を構築し始めて4年目のシーズンとなり、主将以下全員が現トレーナーのコンディショニング指導、トレーニング指導を受けている状態となった。トレーナーに対する理解が深まった分、部員やその周辺の方々のご協力がより多くいただけるようになった。一方で、学生トレーナーと選手との距離感の難しさから、いくつかの問題も生じている。トレーナーは選手のすぐ側で活動を行い選手の信頼を得ると同時に、客観的に部の動向や部員の状態を評価し、必要に応じて客観的な判断を下す必要がある。今後は選手教育と同時に学生トレーナーの、専門職としてのトレーナー教育が必要になると思われる。

参考
アスレティックトレーナー
 スポーツドクター及びコーチとの緊密な協力のもとに、スポーツ競技者の健康管理、ケガの予防とそのトレーニング指導、スポーツによる外傷・障害の応急処置、アスレティック リハビリテーションや体力トレーニング、試合前のコンディショニング等を担当する専門家。

専門家としての資格:
日本体育協会公認アスレティックトレーナー(江川)
NATA公認ATCなど

ストレングスコーチ
 主にアスリートを対象に、パフォーマンスの向上と傷害予防を目的として、ストレングストレーニングを中心とした安全で効果的なエクササイズプログラムを作成し、指導を行う専門家。

専門家としての資格:
Strength and Conditioning Specialist (CSCS)(江川、大熊)
ホリスティックコンディショナー(江川)など