特別強化(自己推薦)を求めてきた選手に対するパーソナルトレーニングセッションにて、どのようなことを行っているのか少しだけ紹介しましょう。
22日と23日のプログラムは以下の通りです。
実は行っているプログラムは当たり前のことを、当たり前にやっているだけです。ただし、指導と意識すべき事項はすべて「柔道」に結びつくように工夫されています。
また、毎回プログラムを少しずつ変えて出しています。同じ部位でも少しずつプログラムを変えることで筋の反応を最大限に引き出し、脳に多くの運動パターンを経験させることが目的です。今回担当している選手は身体の使い方が不器用極まりないのでいろいろ工夫が必要なのです。
このコーナーでも何回か紹介してきたように、トレーニングに慣れてきた選手は「10回を3セット」というように回数とセット数を脳が勝手に決めています。従って10回目以降は力が急激に出なくなることが多いようです。
選手は「メンタルっす」といいますが、違います。
「脳」の問題です。心が強くても「脳が決めた」以上は無理なのです。
これをうまく回避することで1回1回のトレーニング効果を最大限に引き出せると考えています。そこでパーソナルセッッションでは、トレーニングを指導していく中で感知される、身体の使い方や意識の「違和感」に応じて、修正を加えつつ、最も適切な回数を設定していきます。
しつこいようですが、「何回やる」とはいいません。メニューに書いてあっても毎回回数が変わります!回数で決めたトレーニングは少ないセット数で効果を出すためにはちょっと微妙かもしれません。
もうひとつパーソナルセッション中に選手に意識させている重要な事項は、これも毎度おなじみ「グラウンディング」の意識です。
畳に足の裏が吸い付いている感覚、どの動作、姿勢を切り取っても「体軸」がビシッと決まっていてブレない状態です。言葉では上手く説明できません。
*詳しくはパーソナルセッションを受けている選手に聞いてみてください。
Google先生で調べると怪しげなことがでてきますが、それとは違います。
スクワットやデッドリフトのような両脚が接地しているエクササイズ中はもちろんですが、移動やステップを含む動作トレーニングの時にもグラウンディングの意識を常に持たせます。
脚の踏み替え時にもグラウンディングの切り替えが一瞬でできるように意識させています。
さらには、体幹エクササイズの時も、接地部分すべてにおけるグラウンディングを意識することで、体重以上の「重さ」→「不動の動き」という矛盾するようなイメージを習得してもらうよう直接指導しています。
その効果は・・・いずれ選手たちの活躍にて証明される・・・はず!!
いや、柔道のレベルの高い選手や指導者ならば「感じている」と思います。
本日のセッション後のそれっぽい写真です
さて、本日のパーソナルトレーニングを持って、2013年のトレーナー帯同は終了です。皆様、トレーナー活動にご協力いただき有り難うございました。
来年の柔道部のスローガンが「戦い抜ける選手」と決まったことはとても重要な転機になると考えています。トレーナーチーム一同、選手が自分に必要な身体を造り、メンタルを造り、柔道家としての魂を昇華させていくために、来年もがんばっていきます!!